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約束~16年目の真実~(日本テレビ系・木曜12時・中村アン)第9話感想

 

 

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中村アンさん出演ドラマ『約束~16年目の真実~』第9話が放送されました。おそらく真犯人ではないだろう男が出頭してきたものの、事件について詳しく供述しているという違和感を一話を使って解きほぐす面白い回でした。最終回が楽しみです。

放送日・あらすじ

放送枠

日本テレビ木曜日 23:59~

放送日

2024年6月6日

公式サイト

約束 ~16年目の真実~|読売テレビ

基本情報

原作

ありません

脚本

小峯裕之/本田隆朗/富安美尋

キャスト

桐生葵  中村アン
香坂慧  横山裕
不破翔  細田善彦
尾藤恵  佐津川愛美
天草勇樹 森永悠希
飛鳥桃  織田梨沙
一条健人 岡部たかし
有村毅  杉本哲太

相関図はコチラ↓

相関図|約束~16年目の真実~|読売テレビ

感想

面白い

ドラマを見ることを習慣にしている人ほど、普段からあと何話残っているかを確認し、先の展開を予測する癖が自然と身についてしまっているものです。
このドラマについても次回が最終回であることから、多くの方が「おそらくこの容疑者は真犯人ではないのだろう」と思いながら第9話を見始めたことと思います。
私はそうでした。
ただ、井出は事件の詳細を語っているし、容疑者っぽい人物が犯人ではないという展開をすでに3回もやっているんですよね。
それで、私は途中から「あれ、やっぱりこいつが犯人なのかな?」って思い始めました。
「次回は事件が解決した後日譚とか、脚本に書かれていたストーリーを明らかにするのかな?」と勝手に頭の中でスケジュールを組みなおしていたあたりで、次々に真相が明かされていきます。

これが今回私が感じた面白さですね。

香坂の活躍

その真相を解き明かすうえで重要な役割を果たしたのが香坂でした。
これまで彼のプロファイリングはミスリードに使われることが多かったですが、今回は彼のプロファイリングが役立っていました。
新たな遺体が発見されたというのは香坂のブラフで、取り調べ中も余裕をみせていた井出が主導権を失う展開が鮮やかでしたね。

振り返ってみると、これまで披露された香坂のプロファイリングの内容自体は間違っておらず、「犯人は社交性が高い」であるとか、「葵に対して執着心がある」という分析は生きているんですよね。
確かに井出が女性の警戒心を解けるとは思えませんし、説得力がありました。

そして面白かったのが、葵への執着が異性によるものではなく、同性の嫉妬?のような感情だったという点です。
思い起こせば、葵が主役に起用されたのは大抜擢で、本来なら別の人物が主役だったのでしょうね。
井出が執着していたのはその人物に対して出会って、彼が脚本を書き換えたのもそのためだったのでしょう。

連想するのは『容疑者Xの献身』ですね。
真犯人をかばうため、自ら出頭する影の薄い男の姿は悲哀に満ちていて、楽しめました。

謎が解けていく

この事件を複雑にしていた要素として警察内部による隠ぺいがあげられます。
取り調べ中の人物が二人も死んでいることや、証拠が捏造されたことで真相が見えにくくなっていましたが、そのほとんどが有村親子の暴走によるものだと今回わかりました。
警察は解決を急いだために捜査を誤っただけで、“大きな力”は働いていなかったようです。

事件がシンプルになったことで、脚本を読んだことがある人物に候補が絞られました。
この辺もすっきりしていてわかりやすかったですね。
まぁ、真犯人の候補が葵の親友4人に絞られた段階で桃の怪しさが飛びぬけているんですけど。

真犯人が桃であることを明らかにしたうえで次回最終回を迎えるのも潔くて好きです。

おわりに

「葵への執着」という手がかりを再考することで、事件の真相が反転して見えてくるという脚本は秀逸でした。
次回最終回ですが、かなり完成度の高い作品になると思います。