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【Netflix配信ドラマ】御手洗家、炎上する【第8話感想】最終回

 

 

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永野芽郁さん主演Netflix配信ドラマ『御手洗家、炎上する』第8話は最終回です。13年前の御手洗家の火災の真相が明かされ、杏子の目的は達成されました。それぞれの登場人物は再生していきます。希一を中心に振り返りたいと思います。

放送日ほか

放送日

2023年7月13日~ Netflixで配信

公式サイト

御手洗家、炎上する | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

配信状況はこちらをご確認ください↓
御手洗家、炎上する - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ

キャスト

村田杏子(永野芽郁)御手洗家に派遣される家政婦。山内しずかは偽名。
御手洗真希子(鈴木京香)御手洗家の後妻。
御手洗希一(工藤阿須加)御手洗家の長男。
御手洗真二(中川大志)希一の弟。医学生。
村田柚子(恒松祐里)杏子の妹。
クレア(北乃きい)杏子の親友。コスプレデザイナー。本物の山内しずか。
村田皐月(吉瀬美智子)杏子の母。
御手洗治(及川光博)真希子の再婚相手。杏子の実の父親。
葛木七海(小西桜子)帝明大学教育学部の学生。

感想

真希子の独白

かつて希一(工藤阿須加)が真希子(鈴木京香)に話していた「ボヤ騒ぎでチャラになった」という話が御手洗家の火災の真相を解き明かすキーになっていました。
希一に注意されエリーゼとしての活動を止めることを決意した真希子でしたが、皐月(吉瀬美智子)から盗んだものを返そうと忍び込んだところを柚子(恒松祐里)に観られ動揺しニットを返しそびれてしまいます。

真希子からすれば神のご加護のように思えたのかもしれません、火災現場での興奮したような表情はそのためだったようです。

しかし冷静になって前日話していた希一の「ボヤ騒ぎでチャラになった」がそのまま現実化したことに希一の犯行を疑うようになったのも納得できます。

真二の異変

前回の時点で真希子の犯行という線が消えていたので、犯人は真二(中川大志)でほぼ確定していました。
だから驚きはなかったです。

真二が皐月を慕い自由に御手洗家に出入りしていたことは伏線になっていたのですね。
でもいくら子供だからとはいえ、他人の家のカレーを勝手に温め直して食べようとしますかね?

結局は放火ではなく失火だったみたいで、なんかこの描写が腑に落ちないというか、「そもそもなんで皐月はあれほど落ち込んだんだっけ?」ってところまで遡って疑問に思っちゃいましたね。
仮に皐月の失火だったとしても、そこまで落ち込むようなことだったのかな?
責任を感じるのは当然ですが、過剰なような気がします。
この結末だとドラマのスタートすら揺らいでしまうんですよね。

その後の真二の皐月に対する謝罪も突如いい話みたいになっていくので感情が追い付きませんでした。
多分皐月の中では最初から真二を疑っている一方で、そう思うことに責任逃れをしているような罪悪感も感じていて精神的に疲弊していったということなのでしょうね。
「聖人にも悪人にもなりきれない」凡庸な人間として皐月は真二を恨み続けることを選びました。
ここが特に納得できません。説明的過ぎます。

希一

結局弟をかばっていただけだった希一は解放されます。

これまで何度も流されていた火災当日の希一と真紀子のやり取りの場面が、視点を変えるだけで違った真相が見えてくるという演出は本来面白い物なのですが、このドラマにおいてはそうでもなかったですね。
柚子が真希子に出くわしたことをフラッシュバックしていましたが、どちらかというと真二の靴下が汚れていたことこそフラッシュバックで思い出すべきなんじゃないですかね?
希一は杏子に協力し始めた時点で真犯人を知っていたことになります。
でも杏子と真二を天秤にかけている様子もなかったですし、彼はどのように整理していたのでしょうね?

このドラマは杏子による真希子への復讐劇として始まりますが、その実態は杏子と希一のラブロマンスの面が強いと思います。
ある意味でこのドラマの主人公は希一なんですよね。

13年間止まっていた時計の針を再び動かすきっかけが、かつて自分が杏子に向けて言った言葉というのが運命的です。
13年前の言葉が希一の知らないところで窮地に陥った杏子を励ましていたのでしょう。

励まし合い、導き合うことで人は生きているのかもしれません。

それぞれの再生

このドラマは再生の物語です。
「良い人間になれなかった」とつぶやく真二に対して「まだ終わってねえよ」と励ます希一が印象的です。

その言葉通り各キャラクターは新たな人生を歩み始めます。

真希子は類まれなバイタリティで復活しそうです。
真二は医師になることで柚子や皐月の恩に報いるようですし、治も父親らしくそれを受け入れました。
皐月は自分の夢に向けて動き出しましたし、柚子は昔に戻った母親との時間を楽しんでいるみたいです。

杏子と希一は新しい生活を始めたようです。
杏子の並外れた有能さをもってすればクレアとの会社が成功することは間違いないでしょうね。

おわりに

火災の真相自体はくだらなかったですが、その後の希一の言葉や再生していく二つの家族の話は心地よかったですね。

全編を通した感想は、各話感想をまとめたページに追記しました。

関連リンク

原作

藤沢もやし『御手洗家、炎上する』