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366日(フジテレビ・月曜9時・広瀬アリス主演)第1話感想

 

 

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広瀬アリスさん出演ドラマ『366日』第1話が放送されました。同名曲から着想を得たという本作には印象的なキャストが起用されており、全体的に丁寧に制作されている印象を受けました。一方でストーリー自体はべたな内容で新鮮味という面では物足りなかったです。

放送日・あらすじ

放送枠

フジテレビ月曜日 21:00~

放送日

2024年4月8日

公式サイト

366日 - フジテレビ

基本情報

原作

ありません

脚本

清水友佳子
(『最愛』、『リバーサルオーケストラ』他)

キャスト

雪平 明日香    広瀬アリス
水野遥斗    眞栄田郷敦
小川智也    坂東龍汰
下田莉子    長濱ねる
吉幡和樹    綱 啓永
宮辺紗衣    夏子
水野花音    中田青渚
滝本竜也    中沢元紀
戸田彩乃    清乃あさ姫
池沢友里    和久井映見
静原吾朗    前田公輝
水野智津子    戸田菜穂
水野輝彦    北村一輝

相関図はコチラ↓

https://www.fujitv.co.jp/366days/chart/

感想

HY『366日』

このドラマは「HYの名曲『366日』に着想を得たオリジナルラブストーリー」だそうです。

そこで改めて366日の歌詞を読んでみました。
歌詞を読む限り、フラれた女性の視点で描かれた普遍的な別れと未練の歌という印象で、そこに登場する一組のカップルについて具体的な情報は読み取れません(不倫を描いているのかな?と解釈する余地がある程度です)。
だからこそ共感する人が多いのでしょう。

そんな普遍的な別れの曲から「着想」を得て作られたドラマなので「別れを描く」以外の自由度はかなり高いですね。

「別れ」についても、一度終わった恋を成就させる歌詞世界のその後を描くこともできますし、『366日』と同じくもう一度別れることもあり得ます。

『赤い糸』

私はこのドラマのあらすじを事前に読んで「なぜ高校時代なの?」と疑問を抱きました。
先ほども書いた通り、『366日』には具体的な情報はほぼありませんし、曲から受ける印象はもっと大人です(初恋との解釈もあり得ますが)。

ではなぜこのドラマは広瀬アリスさんに制服を着させてまで学生時代の恋愛にこだわるのか?というと、一つはうるう年が時間の経過に関係していることが挙げられます。
もう一つは『366日』が主題歌となったフジテレビのドラマ『赤い糸』(2008)の影響を受けているのだと思います。

赤い糸 (小説) - Wikipedia

私は『赤い糸』を見ていないのではっきりとしたことは言えませんが、『赤い糸』は当時流行していたケータイ小説が原作のようです。
設定が時代を感じさせますし、本作と内容的な類似性はあまりなさそうですね。

キャスト

まずキャストについて触れます。
私がここ数年で見たドラマの中でも印象的だった方たちが起用されていて期待が持てました。
『エルピス』の眞栄田郷敦さん、『リバーサルオーケストラ』の坂東龍汰さん、『ばらかもん』の綱 啓永さん、『しょうもない僕らの恋愛論』の中田青渚さん、等々。
彼らにも重要なストーリーが与えられていそうなのでその点は楽しみです。

ストーリー

ストーリーについてですが、少し変わった構成になっていました。
まず2028年の春からスタートし、「桜を見ると思い出す」というセリフとともに2012年の学生時代へ、そして2024年に戻ってきます。
うるう年だから4年単位なのでしょうか?

別れや死別をイメージさせる構成ですが、おそらく最終回で再び2028年に戻り「桜を見ると思い出す」とのセリフの後に明日香(広瀬アリス)が遥斗(眞栄田郷敦)に駆け寄る感じで終わるんじゃないかな?って感じがしています。

既視感

私はこのドラマを見る前に公式サイトの相関図を見たんです。
すると不思議なことにまだ本編を見ていないにもかかわらず、あらすじが頭に浮かんでくるんですよ。
つまり登場人物の職業や配置から作為を感じるんです。
「設計図がしっかりしている」と思えば必ずしも悪いことではないかもしれませんが……。

本編を見るとおぼろげだった予想はさらに明確になってきます。
「この人はこういう悩みを抱えているんだなぁ」とわかるように丁寧に説明してくれますからね。
基本的には学生時代に描いていた夢と12年後の現実、挫折と再起、新たな出会いに揺れ動く主人公の心、みたいな感じになるんじゃないでしょうか。

本作はべたな内容なので類似する作品はたくさんあると思います。
個人的に思い浮かんだのは韓国映画の『建築学概論』、フジテレビドラマの『天体観測』ですね。
『プロポーズ大作戦』感もちょっとありました。

このように新鮮味という面では少し物足りない本作ですが、眞栄田郷敦さんの外国の映画っぽい演技など、総じてクオリティは良いです。
テレビドラマに何を求めるかによって作品に対する評価は分かれそうです。

転落事故

前の月9でも初回に事故が起こっていました。
2作連続で似たような展開なのはどうなんでしょうね?

最近映画の『ブルージャイアント』を見たのですが、『ブルージャイアント』でも事故のシーンが登場します。
同じ事故でも『ブルージャイアント』の時は「なんて不条理なんだ!」と思ったのですが、本作だと「残酷なこと考えるよね~。」程度の感想になっちゃうんですよね。

二作の違いは事故が物語の序盤か終盤のどちらに起こるのかによるところも大きいと思います。
もう一つ大きいのは事故によって失われる未来が明確にイメージできるかどうかですね。
12年間ぼんやりと好きだった相手と付き合えたことがそれほど大事とも思えないんだよなぁ。

おわりに

視聴を続けるかどうかは微妙なラインです。
これから続々と放送される他作品と比べながら決めていきたいと思います。

いずれにせよ、恋愛ドラマが好きな方にはおすすめできる作品でした。