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永野芽郁さん主演Netflix配信ドラマ『御手洗家、炎上する』の配信が開始されました。初回は杏子(永野芽郁)が山内しずかという偽名を使い家事代行として御手洗家に潜入します。まるでタイムカプセルのように、真希子(鈴木京香)が母から盗んだ物品が見つかるなど興味をそそられる展開でした。
放送日ほか
放送日
2023年7月13日~ Netflixで配信
公式サイト
御手洗家、炎上する | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
配信状況はこちらをご確認ください↓
御手洗家、炎上する - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ
基本情報
原作
藤沢もやし『御手洗家、炎上する』
脚本
金子ありさ
『ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と』の脚本家です
監督
平川雄一朗
『白夜行』『義母と娘のブルース』など綾瀬はるかさんが出演するドラマの演出を多数務めています。
主題歌
Vaundy『カーニバル』
キャスト
村田杏子(永野芽郁)御手洗家に派遣される家政婦。山内しずかは偽名。
御手洗真希子(鈴木京香)御手洗家の後妻。
御手洗希一(工藤阿須加)御手洗家の長男。
御手洗真二(中川大志)希一の弟。医学生。
村田柚子(恒松祐里)杏子の妹。
クレア(北乃きい)杏子の親友。コスプレデザイナー。本物の山内しずか。
村田皐月(吉瀬美智子)杏子の母。
御手洗治(及川光博)真希子の再婚相手。杏子の実の父親。
葛木七海(小西桜子)帝明大学教育学部の学生。
感想
キャストについて
鈴木京香さんと中川大志さんと言えば『夜行観覧車』ですね。
夜行観覧車では鈴木京香さんのお隣に住む理想的な家庭の次男が中川大志さんでした。
医者一家であることや後妻がいることなど本作とも共通点が多いですね。
『夜行観覧車』と同じ湊かなえ原作のドラマ『Nのために』も住んでいた家を乗っ取られ、追い出される点や火事が発生する点など本作と共通点があります。
もう一つ気になったのは永野芽郁さんは恒松祐里さんより実年齢が下なのに姉を演じていることですね。
恒松さんは『リバーサルオーケストラ』でも主人公の妹役でしたし、妹が似合うのかも。
山内しずか
初回は「山内しずか」という主人公の偽名が印象的に使われていました。
冒頭、鏡の前で「マザーズサービスの山内しずかです。」と何度も自分になじませるように練習していたのに、その後本番では御手洗真希子(鈴木京香)に阻まれてしまいます。
主導権をどちらが握っているのかが分かりやすく表現されています。
他にも希一が「山内しずか 家事代行」で検索した結果から主人公に疑念を抱くなんて言う展開もありました。
山内しずかとは主人公・杏子の偽物の人格なのですが、彼女と対峙する御手洗真希子も嘘で塗り固めた人物なんですよね。
そういう対比構造が面白く、真希子が「山内しずかさん」と呼びかけるのがスリリングに感じました。
目的が分かりやすい
- 杏子の目的は火事の真相を突き止めること。
- そしてその証拠は防犯カメラに映っていた限定品のニットである。
- そのニットは二階にある真希子の衣裳部屋にあるだろう。
- そのためにはまず二階に住む希一を手なずけなければならない。
といった具合に、主人公が次に何をしなければならないか、何をしようとしているのかがとても分かりやすく、展開を見失うことはありません。
逆に言えば先の読めないドキドキ感はあまりないかも。
初回のトリック
初回の一番面白いところは二階の住人が弟の真二だと思ったら、兄の希一だったという点です。
火事の前から面識のあった杏子は当時の記憶から真二だと推測して接していました。
しかし、彼がサッカーの話題に乗ってこず、星の話に反応したことで希一だと気付くんですね。
これは自然だしよく考えられた展開だと思います。
杏子にとっては真二が劣等生になって引きこもっているというストーリーの方が自然だったのに、実際は逆だったということは、彼ら御手洗家にも何か異変が起こっていることを匂わせます。
真希子という人物
杏子に対する最初の指示は「生活感のないモデルルームのような部屋にしてくれ」でした。
家事代行を雇っていることを隠し、家事に仕事に完璧な女性として雑誌やSNSに登場する彼女の異様さが伝わってきます。
母親のファッションやしぐさをまねる真希子の様子はホラーでしたね。
最近見た作品では『悪女について』の主人公もお金持ちの奥様の口癖をまねていましたし、珍しいことではないのかも。
あこがれるものを自分の中に取り込んでいく、真似するだけではなく物品を盗み、最終的には家族ごとのっとるパラサイト的な女性ですね。
そんな彼女が「物を盗ったら容赦しない」とか「平気な顔で嘘をつく」と杏子に言う盗人猛々しい感じが面白いです。
それにしても、鈴木京香さんって生活感のある役柄も、セレブな役柄もどちらも自然に演じられる俳優さんですよね。
炎上の意味
タイトルの『御手洗家、炎上する』とは10年前の火事の真相という意味と、SNSなどでの“炎上”の両方の意味があるのだと思います。
火事の真相に近づくにつれて、御手洗真希子の虚飾にまみれた生活が白日の下にさらされていくのでしょう。
ファッション誌やSNSの画像から分析し、真希子の持ち物を特定するという手法は現代的で新しいです。
杏子の助手にあたるクレア(北乃きい)の職業がコスプレデザイナーなのも面白いですね。
まるでタイムカプセルのように真希子が母皐月(吉瀬美智子)から盗んだ物品が保存されていて、火事の真相も邸宅のどこかに存在しているという設定が面白いですね。
母が全生活史健忘症になってしまうのはちょっと都合がよすぎますが……。
全生活史健忘 | 用語解説 | HelC(ヘルシー) (health.ne.jp)
気になった点
真希子の物を捨てられない性格がこのドラマのキーです。
おそらくこれはシングルマザーで生活に苦労した時期に身に付いた習性なのでしょう。
でもだからといって、盗んだものをいつまでも大切においてい置くものなのでしょうか?
それに10年程度経っているとはいえ、杏子と御手洗一家は面識があるんですよね。
全く気付かないものなのかな?
この点については今後登場するであろう杏子の実の父である御手洗治(及川光博)がどのような反応を示すのか、やり過ごすのかが気になります。
最後にこれは細かいことなのですが、オリオン座が見える時期とつばめの時期はずれています。
ベテルギウスはいつ爆発する? オリオン座の赤色超巨星を徹底解説 | sorae 宇宙へのポータルサイト
それに、オリオン座は年中見られる星座ではないので希一のセリフは少し違和感があります。
おわりに
いずれにしても、火事の真相はもちろん、この10年間の間に御手洗家に何があったのかはとても気になります。
特に杏子の実父である治がなぜ元の家族を捨て真希子を選んだのかは興味を惹かれます。
真希子が犯人ではないという可能性もありますし、どのような復讐が行われるのか、気になることだらけの初回でした。