30インチで観ています。

映画やテレビドラマの感想を書いています

笑うマトリョーシカ(TBS・金曜10時・水川あさみ)第2話感想

 

 

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています(詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください)。

水川あさみさん・櫻井翔さん出演ドラマ『笑うマトリョーシカ』第1話が放送されました。鈴木の操り人形だと思われていた清家には、鈴木とは別のメンターが存在していたことが文体から判明するという知的な内容でした。

放送日・あらすじ

放送枠

TBS 金曜日 22:00~

放送日

2024年6月28日

公式サイト

金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』|TBSテレビ

基本情報

原作

早見和真『笑うマトリョーシカ』

脚本

いずみ吉紘
神田 優

キャスト

道上香苗 水川あさみ
東都新聞の記者。社会部から文芸部に異動。
鈴木俊哉 玉山鉄二
清家の政務秘書官。
清家一郎 櫻井翔
厚生労働大臣。未来の総理候補。

山中尊志 丸山智己
青山直樹 曽田陵介
道上香織 筒井真理子
道上兼高 渡辺いっけい
旗手健太郎 和田正人
佐々木光一 渡辺大

相関図はコチラ↓
相関図|TBSテレビ 金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』

感想

自叙伝『悲願』

主人公の道上(水川あさみ)が清家(櫻井翔)の人物像に迫る手がかりとしているものは、清家の自叙伝『悲願』と彼が学生時代に書いたヒトラーとハヌッセンに関する論文の二つです。
ここが、このドラマの面白さですね。
『悲願』は秘書・鈴木(玉山鉄二)の手が加えられており、演技がかってわざとらしいのに対して、論文の方の文章は素朴で清家本人の考えが如実に反映されているという文体の違いに注目して謎を紐解いていくんです。
『悲願』の中でも清家らしい文体を見つけ、そこになぜ清家がこだわったのかを考えるという謎解きは新鮮でした。
漫画家が遺した画稿をもとに連続殺人事件にせまる松下奈緒さん主演ドラマ『闇の伴走者』に似た面白さがありました。
ただ、具体的にどのような文体の違いがあるのかは説明されないので、そのあたりをもっと深く楽しむためには原作を読む必要があるのかもしれません。

文体こそ紹介されていませんが、本作では同じ場面について『悲願』の記述に基づく「再現映像」と登場人物の回想に基づく「事実」が登場します。
『悲願』の中では存在を消された鈴木が登場するなど、見ていて面白いですね。
さらに、同じ登場人物についても清家から見た印象と、鈴木から見た印象は全く異なることが映像的に示されています。
一人の人物であっても、主観によって印象が異なることや、人間には多面性があり、その人の本質にたどり着くのは容易ではない、もっと言えばどれが本質であるかすら判然としないということが『笑うマトリョーシカ』の主題といえます。

ハヌッセン

さて、今回面白かったのは鈴木の操り人形だと思われていた清家に影響を与えていた人物が別に存在していることが明らかになったことです。
論文の記述の変遷から、清家が鈴木の支配下から離れ、美和子の影響を強く受けるようになったことが読み取れるというところが、文献を読み解き考証するような感じで面白いんですよね。
ハヌッセンというそれほど有名ではない人物を持ち出してきた理由もわかり、納得感がありました。

27歳で他界した「27クラブ」のスター20人 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

前回と同じくジェスチャーや間合い、ニュアンスまで細かく指導をする鈴木と清家の様子は手品のネタ晴らしを見ているかのようで、つい感心してしまいますね。

つまらなかった点

私は基本的にこのドラマを楽しめているのですが、主人公の道上の葛藤にはあまり興味がわきません。不正を暴こうとして、証言者を自殺に追い込んでしまったというトラウマは、報道の自由を振りかざす強引でバイタリティにあふれるタイプの記者なら相性がいいと思います。
しかし、本作は現状自叙伝の文体をめぐる精緻な取材によって真実に迫ろうとしているので、あまり合わない気がします。

おわりに

今後も二転三転する展開が予想されます。
退屈することはなさそうですね。