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木村拓哉さん主演ドラマ『風間公親 教場0』第7話では鐘羅路子を演じる白石麻衣さんが初登場しました。これまでの新人捜査官とは異なり、くだけた感じの振る舞いは新鮮でした。劇中劇に合わせた殺害方法を演じることに憑りつかれた女性・筧のキャラクターに触れながら振り返りたいと思います。
放送日・あらすじ
放送日
2023年5月22日(月)21:00~フジテレビ系列で放送
あらすじ
配信状況はこちらを参考にしてください
風間公親-教場0- - ドラマ情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarksドラマ
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風間公親 教場0 - フジテレビ (fujitv.co.jp)
感想
冒頭
いつも通りの新人捜査官・鐘羅路子(白石麻衣)の説明と事件の描写に加え、今回は遠野章宏(北村匠海)が刺された現場検証まで盛り込まれて冒頭から大忙しでした。
これから毎回十崎(森山未來)の件を扱うことになるとすれば、時間配分が大変そうですね。
遠野は一命をとりとめたようです。
隼田聖子(新垣結衣)が再登場しましたが、言葉を交わすこともありませんでした。
初回からこういう意味がありそうだけど特に説明されないシーンっがちょくちょく挟み込まれています。
後に回収されるのか、それとも風間という人物の“余白”として残してあるのか、どっちなんでしょうね?
ツッコミどころ
今回もツッコミどころはある事件でしたが個人的には好きなタイプのお話でした。
先にツッコミどころを書いておきます。
まず、なぜ「麻のロープには触れていません」と言ってしまったのか?
「触ったかもしれません」って言っておけば証拠は意味がなくなりますからね。
あとハーネスを着用し続けるという不自然さ、「なんでウインドブレーカー着てるんですか?」ってその場で質問すれば済んでいた話のようにも思います。
他にも「救急車呼ぶ前に椅子持って来いよ」とか、いろいろあるかもしれないですけど、個人的にはこの2つが気になりました。
よくあるストーリー
私は特段ミステリー好きでもないのでトリックの穴はそれほど気になりませんし、注意深く見ているわけでもありません。
そんな私からしてみればおおむねよくできた話だったと思います。
狂言自殺のつもりが罠にかけられ殺害されてしまうとか、演じているつもりが殺されてしまうというような、途中まで被害者が意図せず犯行に協力しているパターンの事件は時々テレビドラマに登場します。
『古畑任三郎』の藤原竜也さんの回とかがそうですね。
親切設計
今回の事件は情報の出し方・順番が上手かったように思います。
早い段階で被害者と容疑者が舞台役者であることが判明しますし、二人の出演予定だった舞台が文豪の自殺を題材にしていることは明かされます。
さらに、ドラマの中盤では舞台稽古で実際に演じているところまで見せてくれます。
他にも、今回のキーアイテムであるハーネスに鐘羅が触れるシーンなんかも挿入されていて非常に親切なんです。
事件の解決編を待たずして、ほぼ事件の全容を視聴者に明かしているのですが、それでも面白いんですよ。
定形縊死と非定型縊死 | annennatimsls (wordpress.com)
古めかしい麻のロープをあえて使った理由、「早まらないでもっち」という言葉の後に被害者がきょとんとした理由は結構早めに解決します。
ロープの痕が薄い理由、身長が伸びたという証言、ウインドブレーカーを着ていた理由などは後になって解決編で説明されます。
この解決編を待たずして視聴者に分かる部分があることで、トリックの解決に時間差が設けられていることになり、最初から最後まで飽きずに楽しむことができました。
最後の伊上たちによる演劇も楽しいです。
ポンコツ先輩刑事の二人・谷本進一 (濵田崇裕)と尾山柔(結木滉星)もいいですね。
特に濱田さんは演技が下手な人の演技が上手かったです。
この二人+伊上(堀田真由)のスピンオフドラマとか、10分程度のスペシャルコンテンツとかFODあたりで配信してくれたら観るかも。
今回の演劇の練習をしているところとかコントみたいで面白そう。
筧(瀧本美織)という人物
もうひとつ面白かったのは筧という人物です。
「役者って欲張りなのよ」が口癖の彼女は目的のためには手段を選ばない女性です。
主演女優を文字通り蹴落として主役の座を奪うなど狂気に憑りつかれた女性を瀧本さんは好演していたと思います。
鐘羅との対決もまるで舞台で演技しているかのように大仰に振舞うところや、最後の表情も良かったですね。
『ガリレオ2』の蒼井優さんを思い出しました。
ガリレオ(2013年) 第8回 2013年6月3日(月)放送 演技る(えんじる)vs狂気の女優!夜空に舞う花火の下で殺人劇場の幕が開く… - フジテレビ (fujitv.co.jp)
『サンセット大通り』風なのかもしれません。
せっかくゲットした主演舞台を演じる前に逮捕されたのもオチとして面白かったです。
先ほど「親切なストーリー展開」と書きましたがそういう作品って大抵説明過多でつまらないことになりがちなんです。
彼女の存在がそういう臭みを消してくれている気がします。
『越路吹雪物語』のイメージでしょうか?良いキャスティングだったと思います。
鐘羅路子(白石麻衣)
今回の美点である「情報の小出しにする感じ」は鐘羅に関しても共通していました。
たばこのにおいで男性の影を勘付かれたり、麻薬捜査について調べていることが伊上から風間に筒抜けだったり、正体がばれていく感じが面白いです。
最も面白いのは「ヒモ男がいるのは弱味を握られているか、男が優しいかのどちらかだ」 という彼女自身のセリフです。
彼女の場合はどちらなのかが次回の注目ポイントですね。
ただ、「あるような、ないような」「なんとなくですけど」というふんわりした感じは教場っぽくなくて好き嫌いがわかれそうです。
今回はお決まりの「交番勤務に戻ってもらう」はなしでした。
おわりに
私は好きですけど教場っぽくはないので好き嫌いは分かれるかもしれません。
毎回エンディングで登場する染谷将太さんが気になって仕方ないのですが、次回はちょっとだけでも登場するのでしょうか?